日本はなぜ右翼化したか?中国紙より

この二日、安倍政権の報道が続く。庶民は昨日の記者会見にかなり不快感を感じており、微博でも早速日本への口汚い批判の書き込みが多い。

一方で、新聞各紙はかなり抑えめというのが私の印象。昨日の記者会見は中国的には刺激てんこ盛り(尖閣、靖国、憲法改正、自衛隊などどれ一つとっても)なのにもかかわらず、「安倍曰く日中関係の改善にむけ努力する」(新京報18日)と表題を打っている。

一方、中国に限らず世界のメディアは日本の選挙結果と安倍をいづれも右翼化、右翼と位置付けた。中国では、さらに日本の右翼化の原因についてこう、述べている。

京華時報 18日、清華大学当代国際研究院 劉江永教授
「近年、日本は近隣国の領土争議が激化し、国内の民族主義的感情が台頭している。一方で、日本経済は長期低迷しており、中国発展、大国化を心配し、恐れている。そのため、右翼勢力はこうした心理を利用して人々を煽っている。」

同 北京大学国際関係学部 梁雲祥教授
「日中関係は近代以来、質的に変化してきた。過去は強―弱、現在は両者強で、日本弱中国強に向かっている。しかし近代以来両国は多くの歴史的に残された問題が未解決で、変化とともにこれらの問題が大きな問題となってきている」

新京報 17日 現代国際関係研究所 LEI建gan副研究員
「日本の民衆は自国の国家競争力が益々弱まっており、自分の自信を取り戻したいと望んでいる。政党はこれを利用してモノを言い、選挙民の支持を得ようとしている。」

これらの指摘は大方正しいだろう。
安倍が台頭できたのも、石原の国有化とそれに伴う中国の反日騒動のおかげ。日中が互いに刺激し合ってエスカレートするのだけは避けたい。

こんな心配しながら、安倍政権の報道ぶりを分析する本日である。