莫言の中国国語教育への有言:偽りの教育を止めよ

莫言が中国国語教育を厳しく批判している。

中国の国語教育を批判する声は近年多くの中国の作家などが、自分の子女が学校で受けている現状の教育にショックを受けて発言している。確か、去年もそんな作家の声をここに書いた。

莫言は言う、今あるのは「偽りの教育」だと。「国はとっくにマルクス主義を信じずに、キリスト教、仏教、イスラム教を信じる自由を人々に与えているのに、語学教育では、いかなる非マルクス主義もゆるされない。教育教材は政治的色彩を必然的にもち、語学が政治の道具となっている。そのため、子供は作文で、必然的にオウムのように1000の作品も一律同じトーンとなるのだ」という。

また、文革後に、共産党は絶え間なく文革前後の間違いを正してきたが、国語教育教材はその変化についていっていない。文学界ではとっくに類型的なあの手の散文に対して強烈な批判をしており、こうした虚の文章は誰も読まなくなっているが、教材にはまだ、これらを輝かしい模範的文章としてあつかって、先生にも虚に火を放つ事を強いている、と。

その結果、長い間の嘘偽りは、次第に習慣となり、それを誠と扱わせることを習慣化させる。明らかに嘘だらけなのに、嘘を言っても全く恥ずかしいと思わなくなる。