大学受験改革 英語を減らして国語を強化
本日の新京報の1面トップは月面着陸(これも1面だけど2番目)ではなく、「来年の大学受験、国語に「小作文」−5科目の調整」である。
簡単に言うと、国語が強化され、英語の比率が減るらしい。数学も文系の学生の難易度は下げるという。
中国は欧米と同じ秋学期開始なので、入試は6月だが、あと半年先のことを今決めるというのは実に中国らしい。
さらに中国らしいのは、この調整は「北京市」における調整なのだ。つまり、大学入試は各地方自治体が実施するのだ。これも極めて中国的。
北京市教育委員会の決定はこうだ。国語はこれまで大きな論文1本が60点を占めていたのを変えて、1本の小作文ともう1本の長めの作文で、合わせて60点となった。これは、今後国語の総得点数が増える(今後はおそらく80点に増加)のに対応した調整とか。1本の作文で80点は多すぎるから、2本にしたということだ。
英語の変化はわかりやすい。対象単語数がこれまでの3480語から3080語に減ったという。英語作文は実用作文15点、記述作文20点で合計35点はこれまで通り。難易度は若干下がる。
中国で今後大幅に減らし、日本ではこのとろこ脱ゆとりで800語も大幅に増やして、ちょうど同じくらいになった。
でも、過酷な競争自体はあるわけで、中国の中学受験生は2000語を学んで備えるというから、実態は全く別の数字を見ないとわからないかも。
全体に数学も理科総合も「一生の発展に役にたつ基礎知識を重点とし」「負担削減」を果たし、国語、文化総合は「中華伝統文化に関する内容を強化」ということらしい。
今年10月に出された高校・大学受験改革枠組みによれば、2016年までに大学受験の国語の点数は現在の150点から180点に増え、一方、英語は現在の150点から100点に減らすということが決まっている。
これまでの英語偏重を正し、国語重視、英語は適宜ということらしい。
日本は脱ゆとりで「確かな学力」を目指して一気に授業数やら必修単語やらを大幅に増やしているのに対し、中国は脱テストマシーンということで、減らしている。
いずれも教育は頭の痛い問題である点だけは共通している。果たして今後どうなることやら。市民も注目している。
これ、本日の北京なり。