内装工事まとめ

というわけで我が家は2か月と数百万円を費やして内装工事をした。

良かったことはデザイナーを頼んだことだ。最初は大したデザインもないし、壁の色は自分で選べばいいし、デザイナーなんてけったいなものはイランとおもっていたのだが、相棒がとにかく楽にできるようにした方がいいという。設計士の料金は部屋の大きさで1平米=100元だったから約1万元(16万円)。

彼女は東北出身の30半ばの超早口で喋り捲る気が優しくて、ものすごくきれい好きで明るい女性だった。5歳の一人娘さんがいて、北五環路に家を持っている。昔はBOLONIというオーダーキッチンの店の店長をしていて、そのほかにも3つくらい内装関連の仕事をしてきて、今は独立してあちこちをデザインしている。

彼女がいて助かったのは、いそんな素材の違いやブランドの違いを知っているので、自分で勉強しなくてよかったこと。細かい素材やサイズのチェックを店の人とやってくれるし、注意深くて、最後までお金は払わない、返品できる店で買うなど経験豊か。本当にこれは助かった。自分で勉強から始めて、いちいち納入の際にチェックして支払して、問題商品を追い返していたら大変なことになった。これは大感謝。

彼女の仕事でちょっと気に入らなかったのは、デザインのスケッチは彼女ではできないからまともには2枚くらいしか作ってくれなかったこと。バシバシ進めてくれるのはいいのだが、トイレの棚は全然素材も色も他にあっていなかったこと。高かった括り付けのクローゼットも天井まで1〜2センチ空いているし、引き出しも薄いベニヤの音がすることくらいかな。

とにかく、汚いところがない信頼できる感じのいい女性だった。よかった。

あと、意外だったこと。
▽大手のTOTO、BOLONI、American Standardなどは売り手市場で、売ってやっている、というでかい態度。お風呂も6月中ごろに8月末までに納入できるかと探して回ったが、ほとんどなくて、結局他のメーカーのにしたほど。なんだかんだいっても中国の高級品マーケットはものすごい。オーダーメード家具もまだできてこないほど遅いが、これも売り手市場だかららしい。カーテンなどもたか〜いが、良いものを打っている店がかなりできてている。金持ち向けマーケットがかなり浸透してきている。うちは居間と寝室だけ奮発してそれぞれ5万円くらいした。あとはあまりに高いのでIKEAで済ますことにした。

▽もう一つネット。トイレが特殊な昔の寸法のしか使えず、仕方なくネットで探した。実店舗にはない聞いたことのないメーカーだったので、最初は設計士も反対したが、電話の問い合わせもしっかりしているし、大丈夫そうで、頼んだ。どっか途中でトイレをポイとされたらどうしようと配送のことを心配していたが何のことはない、オーダーして1週間以内で無事着いた。約1000元(1万6000円)

あと、老板という変な名前の換気扇もネットで購入。2500元。これも、サービスはとてもよかった。取り付けに来た兄ちゃんは1時間くらい遅れてきたが、それでも事前に遅れる旨の連絡があったし、中秋節前だったから道が混むのも仕方ない。全てがネットで情報管理されていてびっくりした。

▽意外だったのは、我が家の物がとても多いということ。いつの間にこんなにたまったのか、確かにモノが多い。これは本当に大変だ。かなりいろいろ処理したが、それでもまだまだ。

▽家具をそのままパパに任せたら、全く保護なしにひきづって持ち出されて、ピアノもガムテープでタオルケットを巻き付けられるという有様。いったいどうなることやらと思ったが、いざ片づけてみると、家具の傷も大して気にならないし、ピアノも音がでる。壊れたもの、汚れたものは一部あるが、まあ、それほど大切なものではない。すらすちっくのバケツとか、鏡台の鏡とか、入口の鏡とかである。合格だろう。

▽家具というのは実にいい加減につくっている。台所の棚など、バラバラの板を持ってきて、段ボールに板を渡してのこぎりでギコギコとやっている。電鋸で切って、金具を付けて、壁にくっつけて出来上がりだ。何ともいい加減な手作業なのだが、確かに出来上がる。使っているが問題ない。日本では考えられないが現地調達ならず、現地で気楽に制作って感じだ。

▽我が家の大工組さんは老黄おじさんは嗄れ声で色が黒く少し悪そうな55くらいの人で、娘はもう大学とか。子供は2人とも大学に行っているというからすごい。その下の季さんは40歳前後でこれまたちょい悪な感じだが、私には丁寧だ。