先生はつらいよ

先週、学校の掃除当番とやらで、学校に行って久しぶりに担任に会った。

いつも眉間に縦の皺を寄せて、子供曰く機関銃のように子供たちを叱るこの担任。あまり素質の高い人にはどう見ても見えない。市場のお店の人でも、通りすがりの買い物客でも全然おかしくない、つまり全く日本でいうところの先生らしさを感じさせない人だ。

彼女曰く「忙しくて死にそう」だそうだ。「これだけ働いても、給与は5000〜6000元。」とも言っていた。中国の小学校は日本の中学の制度に近く担任は国語か算数のどちらかを担当して、2クラスの授業を見る。ホームルームなどと2クラスの学科以外の時間は空き時間となる。だが、英語の先生が最近お産でお休みとなると、自分が見なくてはならない。一日中授業で疲れると。1クラスに対して先生は2.8人とか。彼女のクラスは33人位だが、下の学年は40人以上いて先生は本当に大変という。

でも、日本の小学生の先生って一日中授業しているなあ。

この話を娘にしたら、彼女の昔の小学校の若い先生も嘆いていたとか。テスト前になると中国では音楽や体育などの時間を全て国語と算数に替えてしまう。子どもは嘆くが、先生は「僕だってこれは残業なんだ。一銭も出ない。元より1時間教えて時給は8元なんだ」と言ったらしい。

この発言にはびっくりだ。まず、8元というのが低すぎる。マックのバイト並みだ。そして、そう言ってしまう先生のメンタリティーも何というかプロの誇りゼロで悲しい。

娘の中学の先生は結構よさそうな先生だが、彼女も娘たちに「教師業は疲れる。休みが長くなかったらやっていられない。」と言っているのだそうだ。

まあ、本音なのだろうが、いささか幻滅だ。
これだけ親も子供の教育に熱を注いでいるのだから、一番すべきは学校の先生にまず、ハッピーになってもらうこと。そして、職業としての先生業にもっと誇りを持ってもらうことではないか。

これ、本日の北京の先生たちなり。