進歩するお上と変わらない庶民の現実(小学校教育)

今日は、我が家の近くの小学校の校訓を紹介する。
特記すべき点は2つ。
1つ目は、思いの外現代風であることだ。コテコテの中国色はここには無い。

一、問題比答案重要(問うことは答えよりも重要)
一、過程比結果重要(プロセスは結果よりも重要)
一、成長比成功重要 (成長は成功よりも重要)

そして第2の特記事項は、現実とことごとく乖離していることだ。
実態はまるで正反対だ。
中国は極端な結果社会。そして目に見える分かりやすい結果を追求する。
小学校1年生からテスト、テストの日々が容赦なく始まる。
テストランキングの公開やテストの点で席を決めることも珍しくない。
中国の小学校では、テスト結果(少数第2位までのこだわりぶり)と「成功(重点校入学)」が全てである。

あと宿題制限に関しても政策はすごい。
小学校1,2年は25分、3,4年は40分、5,6年は60分以内で終わる分量以上の宿題は禁止だ。「問題がある場合は直接監督電話番号に連絡してください」と校長が言う。

しかし、現実は毎日2時間以上の宿題はざらで、40分で終わることはまずない。

一方で、先生が「宿題多いですか?」と聞くと親たちの答えは「少ないです」だそうだ。
良く観察すると、実は子供を締め付けているのは学校や先生だけではなく、親本人でもあるのがここからも分かる。

政策は普通の国らしく日々進歩する一方で、根強く変わらない現場。
これ、本日の北京なり。