ネットのチカラ?南京でPM2.5公表!

問題のPM2.5*1を公表する都市が出てきた。これを測るとあまりに深刻な大気汚染数値なので敢えて公表できなかった(していなかった)のだ。日本、タイ、インド、アメリカなどは皆この基準の細かい粒子でも大気汚染を観測している、なぜ中国だけしないのか、という世論が盛り上がっている。火付け役は北京のアメリカ大使館の観測だ。

一連の動きを受けて、第一歩を踏み出したのは南京市。
14日の南京のPM2.5の値は75と市気象庁のブログで発表した。(日本で09年に導入された基準では1日平均値は35。10以下が安全というから、「かなり深刻」という数値だ。)
しかし、その後市気象庁は「熱心な職員が発表しただけ」と言ってこの数値公開ブログを削除してしまった。

まだ混乱しているが、新京報は「南京公開」とタイトルを打ち、この動きは止められそうもない。北京など他の都市もこの数値の公表を始めるか。
ネットのチカラが政策を動かした、と喜ぶのはまだ早いだろうか?

(())PM2.5とは?
直径が2.5μm以下の超微粒子。微小粒子状物質という呼び方もある。大気汚染の原因物質とされている浮遊粒子状物質(SPM)は、環境基準として「大気中に浮遊する粒子状物質であってその粒径が10μm以下のものをいう」と定められているが、それよりもはるかに小さい粒子。

PM2.5はぜんそくや気管支炎を引き起こす。それは大きな粒子より小さな粒子の方が気管を通過しやすく、肺胞など気道より奥に付着するため、人体への影響が大きいと考えられている。

代表的な微小粒子状物質であるディーゼル排気微粒子は、大部分が粒径0.1〜0.3μmの範囲内にあり、発ガン性や気管支ぜんそく、花粉症などの健康影響との関連が懸念されている。

*1: