中国も大卒は就職難、やっぱりコネじゃないと?

この週末は全国統一公務員試験だ。この話題がこのところ多い。公務員試験にもつい最近まで「容姿端麗、優れた(内的)資質と外貌」とか、身長165センチ以上とか(中国の人は結構背にうるさい)という条件があったのが、最近は改善されているという。進歩だ。(と、素直に関心できないのが正直なところだが。)

一方でいまだに年齢、性別、民族、社会身分、障害、健康、政治思想などの差別があるという法政大学の調査結果が公表された。こういう「条件」が差別と意識され、調査が正々堂々実施され公表されるようになったのは間違いなく進歩だ。

現実問題では「就職はコネ」という風習は深刻。今日の運転手は81年に運輸関係の会社に就職し、23歳の一人娘は北京の科技連合大学に在学中だが、この娘の就職は頭が痛いという。

親戚も皆親のコネで就職している。一人は父親が電網局の秘書をしているので、短大卒で本来なら無理なはずの西城区の公務員のポストをゲット。その後、単位を補足して4年生大学卒に変更したという。毎日職場で卓球やバドミントンをしたりするらく〜な仕事だという。

もう一人の親戚は30過ぎでボディービルディングに燃えていて、仕事もしていない。親が余裕があるからプロテインの粉や牛肉などを食べさせているとか。

20代中盤の乗客と話していても8,9割は皆、親のコネで就職しているという。「今の世の中、コネがなくちゃお話にならない。うちは何にもない」という。

娘さんは高校でデザインを勉強していて舞台系の仕事をめざしたこともあったが、高校の先生曰く、中央ドラマアカデミーや北京映画学院などの名門に入るにはコネが必要。ある人は早くお願いしなさい、無い人は諦めた方が良いと言われて諦めたとか。なんという先生だ。

彼は自分でも認める悲観的な人間。「6か月になる子供がいる友人が二人目の子供を産もうかと考えているといっている。そいつの気がしれない。」という。生まれた途端幼稚園から英語だ、数学だと競争が始まり毎日必死に試験勉強ばっかりさせて、いざ大学卒業といっても就職も定かではない、子を産むと言うことは子供に苦労する一生を強制するようなものだ。何で二人目の子供をうもうなんて思うのか?という。

そうそう、「二人目産む産まない?」というテーマの雑誌が売店に出ていた。中国の子供たちの将来は一体どうなるのだろうか?