普洱珈琲文化って何? 雲南普洱は珈琲の里に

今日はお口直しに珈琲の話を。

雲南省プアール(普◆さんずいに耳)市と言えば、お茶好きはすぐにプアール茶を思いだす、あの中国茶の名産地だ。ところが、今ここはネスレの珈琲基地へと様変わりしつつある。

日本ではプアールは飲茶(ヤムチャ)料理に合うお茶として知る人も少なくないはずだ。ちょっと土っぽい臭みがあるが、慣れれば消化を助け体を温めてくれる素晴らしいお茶だ。

世界的にもその名を知られるプアール市産のプアール茶だが、今や珈琲に猛烈な追い立てをくらっている。

プアール茶の作付面積は 45万ムー(2008年)。珈琲は今やそれに迫る勢いだ。99年には18万ムーだったのが、最新の統計では42.5万ムーまで急増している。

これは中国全土のアラビカ種珈琲作付面積64.8万ムーの65.6%に相当。産出量では全国の4.96万トンのうちの57.5%を占め、生産額は8億5500万元に上るという。(プアール市政府防備録より)

12月5日に発表された同市とネスレの協力防備録によれば、

「第12次5か年計画(2011〜15)期間中、プアール市は絶え間なく珈琲栽培面積を拡大し産出量を増やし、プアール珈琲文化と珈琲旅行ブランドを打ち立てる」

プアール珈琲と聞いて、プアール茶に珈琲を入れるのかとおもったら大間違いだ!お茶の代名詞だったプアール市は今や、中国の珈琲ブランドを打ち立てると宣言しているのだ!

ネスレは早くも88年に現地に入っており、この辺はさすが世界展開の長い歴史を持った会社は違う。そして、今やスターバックスもこの普洱市で珈琲の栽培と加工を始めると言うから、本当に「プアール茶」は死語になり若い人にとってプアールと言えば珈琲を意味する時代がくるのかもしれない。