闇の中の中国中学受験

中国の義務教育は「公立」というのは名ばかりで実質名門校はどこも私企業経営に走っている。教育部も上前をはねつつ、グルだから性質が悪い。

6年生のママ曰く、まず中学に行くと言っても、有名校に行くには実質上その学校が運営する「場所取り塾」に4年生頃から参加しなくてはならない。この塾に行く目的は、名門校の試験受験資格の確保。月謝も今度の2週間の冬休みの受講費は数千元と高い。

これに参加していないと、名門校の受験日がいつかさえ知ることができない。因みにこの場所取り塾に参加した生徒のうち、めでたく名門の門をくぐれるのは全体の10分の1だけだ。

もうひとつはテストパフォーマンスを上げるための塾だ。英語(高校レベル!)と算数(数学オリンピックというもので、私はチンプンカンプンだ)の塾に通って点数を上げなくてはならない。

それじゃ、有名校でなくてもいい、となるとコンピューター振り分けになるらしいが、これもギリギリまで結果が分からない。こちらの希望は出せるが必ずしも家の近くの中学になるかは分からない。一般的に成績が芳しくない生徒はこの方法で学校を決めるという。

情報公開性はゼロ。小学校も中学に直接問い合わせてくださいといい、一体いつ、どこの学校が、どういう基準で生徒を取るかは全く闇の中で公開されない。勿論有名校には2,3割を占める各種の「裏口入学枠」あるから、どっちが表か裏かもうめちゃくちゃだ。(10月の日記参照)

親の経済的負担も大きい。一学期で自分の月収に相当する塾代を3年間も払いつづける。それだけで60万円位の投資だ。名門校にめでたく合格しても多額の寄付金が求められる。100万円前後は普通だ。一体これのどこが社会主義なのか?

闇闇闇。義務教育で闇がこんなに多く、裏が表になっているのはやっぱりマズイ。
一人っ子ゆえに期待をかけすぎる親にも罪はあるが、それにしてもその上に胡坐をかいているこのシステムは大問題である。

子供を救え!