PM2.5削減が北京市の第一目標に

ネット世論を背景に突如盛り上がっている浮遊微粒子状物質の「PM2.5」だが、ここにきて、なんと北京市政府の第1の重点分野に選ばれた。一時はもみ消されそうになったのに出世したものだ。

PM2.5は国際的にも注目されたのは割と最近でアメリカが1997年、日本は平成21年。
基準値は1立方メートル当たり15マイクログラムが国際的だが、日本では長期の年間平均は15、日平均は35マイクログラムという。日本での観測では都内でも大方20マイクログラム程度とか。

となると、やはり北京の平均70というのはかなり高い。この前、窓の外が白濁して見えなかった数日はなんと、500を上回ってアメリカ大使館曰く「beyond schale」だったとか。

中国は何でも分かりやすい数値目標を出すのだが、このたび出された目標ではPM2.5を2015年までに60マイクログラムに減らし、2020年までには50に、2030年までに国家基準を達成させると言う。

500万台まで増えまくった自動車をどうするか。日本の60−70年代の公害と同じレベルの汚染。日本大使館も汚染がひどい日は家に居て、空気清浄機をまわせと指導している。

水とか空気とか人とか基本の基本を信頼できないことほど人間の生活にとってつらいことは無い。

世論の盛り上がりを歓迎する一方で、胸が痛くなるPM2.5問題である。