バレンタインズデー と家なし結婚

本日はバレンタインズデーである。

昔はこの日は女性が男性にチョコを贈る日と堅く信じていたが、それは日本だけ。
世界的には少なくとも男女両方が祝う日で、一般的には男性の負担の方が多い。
(昔アメリカで男性からチョコをもらって驚いた記憶がある)

北京もこの商機を捉えていろいろやっている。
都市部では女性がもっぱら主導権を握る中国。
この日も尽くすべしとされているのは男性で、結構大変そうである。

生花は勿論、9999元のバレンタインズデーディナーから、女性下着ショー、キスコンテスト、カップルで焼く北京ダックのイベントまで盛りだくさんだ。

この日にちなんで若者の結婚観調査があったが、まず質問自体が「非常中国」である。(http://bj.house.sina.com.cn/zhuanti/hfdc/index.shtml
『あなたの「婚房観」は?結婚時に男性が家を持っていないのは堅気ではないと思う』とくる。
 選択肢は
A Yes, B No 愛こそがすべて、C 状況によりけり
となっている。(ちなみに調査結果は A30%、B40%、C29% で少しほっとする)

婚房観とは、結婚時の婿の家所有状況に関する見方のこと。
如何に、広く「家持ち男」であることが女性から期待されているかが分かる。

中国の都市部の住宅価格はこの5年で2〜3倍、10年で4,5倍に跳ね上がっており、若者にとってアパート購入は大きな負担・社会問題になっている。

日本のように、サラリーマンをやって40後半〜50になってやっと買うのが当たり前の社会とは期待値に差があるが、家の(ローンの)奴隷(「房奴」)という負担感は日本と同じだ。

それにしても、結婚は愛か家か?と真面目に質問せざるを得ない社会の成熟度はまだまだ「発展途中」なのかもしれない。日本でもこの理屈はありだが、こうもアッケラカンと表現してしまうところが中国というか、違う。

ロマンスとは程遠い北京のバレンタインズデーである。