元気な日本展と河村市長

日中国交40周年イベントの皮切りで、北京では先週末にかけて政府の税金(少なくとも数千万円)をつぎ込んだ大型展示会「元気な日本展」が開かれた。

取材に行ってきた全く別の日中の知り合いからは期せずして同じ感想が飛び出した。
「全然元気じゃない」!

土曜に自分も顔をだした。
会場に来ている中国人たちからは得も言われぬ期待感が伝わってくる。会場は多くの人で賑わっていた。宮城からの太鼓の演奏はかっこよかったし、巨大富士山と桜のボード前での撮影で子供は盛り上がっていたが、これだけの人と金をかけるなら…

さっと会場を見て「えっこれで終わり?」という驚きに包まれたのは私だけではないだろう。

とにかく時代は変わり、各地の自治体は中国からの直行便についてや地元の伝統工芸、観光名所についてわざわざ北京まで出向いて宣伝し、中国人客を呼び込む。少しでも、中国の人に知ってもらいたい、来てもらいたいという日本側のニーズに基づいた新しい関係づくりだ。

ところが!(成功の是非はともかく)こんな大勢の努力と税金はどこ吹く風。日本展終了後の月曜、河村名古屋市長は訪日中の南京市幹部に一般的な戦闘はあったが、市民の虐殺は無かったと思うと発言。

開いた口が塞がらない。
戦争の傷に塩を塗るようなことして自分の人気取りとは何と低俗なのだろうか。

こんなネガティブな穴に自ら入っていく市長を「強い」と大勘違いする日本って?
「元気な日本」や、いづこへ?