結婚のカタチ、その1

最近、「家は結婚する男たるもの当然準備するもの」という新しい中国の風習について調べている。果たして本当に若い人達は、そんなことを考えて、実際そうしているのか?

まず、中国の過去半世紀の結婚のカタチをスケッチするとこんなだ(彩竜中国より)

▼1958年 人民服を着て毛沢東の肖像の前で親戚に飴を配っただけの質素な結婚式
▼1961年 村の公社の食堂で20テーブルのお客を招いて。奮発して洋服を新調。
▼1978年 「紅ランプ印のラジオ」を上海の知人に頼んで購入。当時の夢の結婚仕度品。家は単位から割り当ててもらった14平方メートルの超小ぶりの部屋。家具は木材を買ってきて自作。祝いの席は家の庭で入れ替え制で。箸もお椀も借りてきた。贈り物は鍋と皿、洗面器。
▼80年代 3大仕度品はデスク、ベッド、3つ開き戸棚。職人を雇って自作。一番高かったのは腕時計、写真館で記念撮影も。17テーブルのお客を招いた。二人の月収の17倍の出費。
▼1991年 家は単位から割り当て。戸棚セット、テレビ台、5人掛けソファー。カラーテレビ、ビデオ、ステレオセットの「新三様」。20テーブルのお客を招いて、新郎は背広、新婦は赤いチャイナドレスで。総費用1.83万元、月収の40倍以上。
▼ 2001年 二人で12万元で70平方メートルの家を購入。16テーブルの宴会。写真、結婚指輪、などなど家も含めて15万3700元の出費。

と、意外にもかなり貧しい時でも、
→15テーブル以上の大規模な宴会をしていた
→「結婚するなら絶対これが欲しい」という物品リストが時代ごとにあった
→月収に対して15〜40倍の大金をつぎ込んでいた
→結婚総費用に住宅購入費が含まれるという中国の常識

などが発覚。メンツ、家族、分かりやすい(愛etcの)表現を重んじる中国文化に醸成された中国の独特の結婚のカタチ。日本とはかなり違うのです。

でも、2000年代初めくらいまでは、まだよかった。
最近バージョンは大きく世知辛く変質しています。
続きはまた明日。