子供の宿題を親がやるべきか否か

微博で教育熱心な知人パパが子供の多すぎるドリル的な宿題(例えば、漢字を20字づつ書いてこいなど)を親が代行してやるべきか否かを話題にしている。

彼の持論は最近のベストセラー「ママは先生に勝る」の主張に影響を受けて「手伝うべき」である。

「ママは先生に勝る」はわざわざ1章を設けて「子供の宿題の代行」についてこう語っている。
「宿題の代行は、保護者が子供の不正を手伝うのではなく理性的に学校教育における間違いに対抗し、子供の生活をより楽しくし、子供に学習に実事求是の姿勢で向かうことを教える、やむを得ない方法だ。子供の学習への興味を守る手段の一つである」(p160)

と述べている。これを見ると中国の教育のひどい現状とそれに真剣に立ち向かおうとする保護者の苦悩が手に取るように伝わってくる。(涙)

夜10時になっても子供の宿題が終わっていない、まだ山ほど残っている、親がやってあげるというのは中国では珍しくない子供を持つ家の情景なのだ。

日本だったら、もう子供は覚えている漢字を20回も30回も書く必要はない、やらなくていい、で終わりだ。ところが、中国の先生は怖い。子供が先生に言葉の暴力を受けていたぶられるのは困るので、親がそっとやる、という選択になるのだ。

日本の親は先生に対して強く、むしろ先生が身動きとれないくらいになって弊害が出ているが、中国の先生はこれまた閉鎖された空間で子供を完全に支配しようと恐怖政治をひいている。両極端の問題をそれぞれ抱えている。 

この「先生に勝るママ」は次の章で「暴力的宿題にはノーを」とそんな教師に遂にノーを出している。私にも思い当たるとんでもない中国の先生像がスケッチされていて興味深い。
次は「子供にノートを手渡ししない先生」について。