官僚節―変わらない中国

今日は久しぶりに政府のイベントに参加した。貴州省の旅行産業大会とかいう省/観光地挙げての観光奨励のためのイベントで、毎年省内の観光拠点を選んでプロモーションをかねがね実施しており、今年で7回目。

2000人の「ボランティア」を動員して卒節市挙げての取り組み。統一ユニフォームに身を包んだ若い女性のガイドさんは、何と中学3年生の音楽・道徳の先生。1週間休んで職場単位で動員されている。2008年の時とそっくりのジャージで、やる気もあの時の熱気と似ていた。突貫工事であちこちのインフラを作ったところも似ている。

そして、道路わきには「たとえ寝ないでも、目標達成を!」といった標語がたったままだ。

それにしても、そのメインイベントの会議が今朝あったのだが、貴州省の副書記の演説がながいこと。19ページにわたる内容に自分のコメントを加え、なんと11時から12時まで1時間もしゃべったのだ。「我々の観光資源の宣伝が足りない」と言ったかと思うと、「天気予報には全国各地の都市が出てくるのに、貴州の観光名所は一つもない、もっと宣伝が必要だ」といい、「旅行サービスの充実」というと「大型バスが少なすぎる、街中で見たことが無い」という。

こういう内部会議のようなことを「客」にしかも海抜1500メートルの紫外線ギラギラの炎天下でいうのは控えてもらいたい。

中央の旅行局の局長さんの話はまだよかった。内容もあり、15分くらいで終わった。

何と言うか、まだまだ変わらないのだ、と久々に実感させられた。勿論副書記の話も半分くらい行くと、多くの人が席を立ったり眠ったりしていたが、それでもお構いなく滔々と話していた。

終わった時にはその喜びで大きく拍手をしたくなった。着実に社会は変わっているのに、政府のスタイルはガンとして変わっていない。これ今日の貴州省なり。