政府イベントと突貫工事

百里ツツジ園は確かに見事だった。幅2キロ長さなんと50キロに及ぶ山つつじの群生林で、花が競い合って咲いている景色は壮観だ。

一方、今回の旅行産業発展大会という省レベルの旅行開発のためのイベントに向けて、百里ツツジ園のある卒節市は巨額の投資をして、ものすごい突貫工事をした。

総投資額30億元超、
道路総建設距離 約250キロ
室内会議センター、メイン会議場、ホテル、標識、ごみ箱、トイレなどの併設施設、新開発モデル地区などを建設したという。(黄家耀卒節市人民代表大会副主任、中国国家旅行誌)

その他、市民ボランティア2000人を動員。警察犬まで動員した総警備体制だった。あちこちのインフラはまだコンクリートが乾いていない出来たてのほやほや。道もたった2日前に開通したばかりとか。花壇に植えるべき花が間に合わず、まとめておいてある場所もあった。

道路は誰もが使う最も基本的なインフラだが、大会会場や2000人ものボランティアは果たして必要なのだろうか?30億元という投資は決して小さい額ではない。

メイン会場脇の道端にまだ廃棄されずに立っていた標語はこうだ。
「たとえ自分が眠れないことがあろうとも、目標を達成し損ねることはできない」
「旅行業発展のためなら何物も恐れず突き進もう、全ての困難は張り子の虎だ」
(ところで、「張り子のトラ(見かけ倒しの実力のないもの)」の使い方が間違っていやしないか?農民らの反対勢力?をさしているのだろうか?)

突貫工事経済の中国。ダイナミックとは言え、もう少し市民の視点に立った経済にならないものだろうか。これ本日の貴州なり。