ウエイトレス VS 掃除お手伝いさんの時給対決

いつも原稿はイギリス系のチェーン店のCOSTA COFEEで書いている。スタバよりも良い原材料(特にミルク。スタバは半年以上常温保存ができるネスレの牛乳、コスタは新鮮でネスレの倍以上の価格のWANDAミルク)を使っているからだ。ネットへの接続も携帯番号などを入れずにできるので良い。

さて、このスタバの商売敵的存在のコスタのウェートレスの時給はいくらか?
何と9元という。実はマックやケンタッキーも9元という。
一日8時間働いて72元だ(月給にすると72元×25日=1800元)。ちょっと低すぎて聞き間違えたかと思ってしばらくフリーズしてしまった。

2週間くらい前に産後ケアを売りにした手伝いさんの月給が6000元前後、高い人では1万元を超えることもあると報道されて、ちょっとした話題になった。

確かにこれは高い。私の知る(一応)一流の日本企業で日本語を話す中国人スタッフは職歴5年以上で手取りは5000元以下だ。(当然ながら、彼女はとても嘆いているが)

すると、微博では「お手伝いさんが1万元でなぜ騒ぐのか?大卒やホワイトカラーの方が高級だと思い込んでいる方が間違いだ。」なんて声が出ていた。

今や中国の労働市場はアンバランスに悩んでいる。大卒者が増えすぎて、雇用主への期待値は高いのにそれに見合う仕事は不足している。一方で中高レベルの技術者は不足している。

こんなミスマッチな状況を打開しようと政府は新種の広告を打っている。

「私は一汽自動車のエンジニア、大卒ではないが、大卒と同じかそれ以上の仕事を任されて彼ら以上の給与ももらっている。一族の中でも一目置かれている」と語る。若者の「労働者」イメージの向上(とその人材確保)が狙いだろう。

労働者の給与はこの2,3年前くらいまで10年以上据え置きされていたが、近年急に伸びている。我が家でも頼む掃除の名手のお手伝い(アイ)さんの時給はおととし13元、去年15元から今年は20元に値上げされた。

既にスタバ(じゃなくコスタだけど)の倍以上だ。北京の東の外国人エリアでは時給50元なんていう高級取りのアイさんもいる。こうなると、大学院の家庭教師並みだ。

それにしてもコスタの時給9元では一番安いコーヒー一杯さえ飲めない。私の大好きなカプチーノは26元、約3時間分の労働が必要だ。コーヒーが日本より割高なこともあるが、彼女の時給の低さには驚かされた。

時給を取るなら掃除のお手伝いさんが圧勝。これ、本日の北京なり。