こん棒、鉄筋を持って殴り合う地方――独立王国

強大な政府として恐れられる中国も一歩地方に行ってしまうと、そこは独立大国で、中央機関でも歯が立たないということが良くある。この辺が中国の怖いところだ。今日も陝西省で白昼堂々の闘乱事件が報道されている。

7日付の中国紙・新京報(A5面2012年05月07日 星期一-A05版-中国新闻·时事新京报电子报)によると、4月25日陝西地方電力集団公司と国家電網陝西省支店の間で武力衝突が発生。前者の幹部職員200人や地元の警察60人が鉄筋やこん棒を手に国家電網の職員4人を負傷させ、1人は入院したという。

原因は陝西電力が国家電網の330キロボルトの陝西電網を経由して、内モンゴルから新たに220キロボルトの送電を行おうとした計画にあるという。要は縄張り争いだ。国家電網は「正当な手続きもなく、技術面でも無理」と言って陝西省の送電計画を無視している。

陝西省は副省長が調整に乗り出し、国家電力側が譲歩するよう求めたという。

どちらに道理があるかはもっと詳しく調べないと分からないが、中央と地方の関係を表したある種の典型的な事件かもしれない。

5,6年前も貴州省で環境汚染に関して取材していたCCTVの記者が地元で殴られるなどの暴力をうけたという。外国人とか民主派とかでなくて、中央直々の天下のCCTVでもこんな扱いを受けるのが、中国の地方政府の闇の深いところだ。

いろんなことが日本とは比較できない、これ本日の中国也。