大学受験生、夜11時の自習中に集団点滴!

誰でもテスト前には「暗記パン」とか頭が良くなる薬が欲しくなるが、それを実際に作ったり、食べたりしてしまうのが中国だ。

(さっきも河北省の地方ラジオから「記憶力が良くなる錠剤」の真面目な広告が聞こえてきた。)

6月に大学受験を控えた湖北省孝感市の高校3年生約30人が夜11時ごろクラスで集団でアミノ酸の点滴をしながら自習している写真がネットで出回り波紋を広げている。担任の先生は天井から30以上のボトルがぶら下がる教室で監督をしていた。2012年05月07日 星期一-A07版-中国新闻·时事新京报电子报

なんでアミノ酸かというと、これは「記憶力が良くなる」からだそうだ。新京報は「アミノ酸は大脳の発達を促し細胞退化を防止する」なんてアミノ酸の宣伝みたいな解説を載せている。

京華時報のほうがその点無難で、国家品質検査局の専門家の話としてアミノ酸は不足してなければ取る必要はないし、不足の場合でも口径摂取が望ましく、点滴では頭痛や気分が悪くなることがある、記憶力への効果は疑問と指摘している。

更に学校関係者によると、国から高校3年生には一人10元のアミノ酸補給補助がでていた、という。学校が子供から10元お金を取ってやっていた可能性もあるから、こうなると製薬会社と釣るんだニュービジネスだったのか?

日本でも一昔前には竹刀や「『バカ』鉢巻」を使った奇妙な精神主義受験指導などがあったものだが、何処においても受験生が必要なのは奇妙な療法ではなく、平常心なのではないだろうか?

これ、本日の中国なり。

【オマケ】「中国の人は点滴好きなアクション派」
それにしても、中国の人は点滴が大好きだ。風邪で医者にかかった時、医者の穏便な診断と対処療法薬では「やった気がしない」のだろう。行動した分、即「アクション」や「眼に見える成果」を好む中国の人は、「点滴をしてもらう」ことを求める。病院も儲かるので両者のニーズがぴったりと合う。コテコテの表現でないと納得しないという気質が顔を出す。