「神童」クラスに殺到する「超常」な親たち

この週末に北京8中で「神童」クラスと呼ばれている特別(中国語で「超常」)児童向けクラスの入試があった。対象は小学4年生、10歳の子供だ。

30人の枠に1000人以上が殺到。
見事合格すると小学校5,6年生+中学校3年間+高校3年間の通常8年の学業を4年で終了させ、大学受験に備えるという。

ある親は「ここに入れば、中学入試や高校入試の煩わしさがないから」などと言っているが、ただでさえ、日本やアメリカより2年は早いカリキュラムの中国でこれはもうデタラメだ。

中国の親は分かりやすい指標が好きなので、何でも他の子供より「早く」勉強させて自慢したがる。「幼稚園で小学校の勉強をして、小学校で中学の勉強をする。中学で高校、高校で大学の勉強をして、卒業する頃にはただの人」と言う言い方がある。大学卒業するまでに何を学ぶかの「総量」とその「質」で勝負してもらいたいが、現実はその反対だ。

それにしても、この試験に参加できるかどうかもギリギリまで明らかにされない。去年からこのテストに参加するためのプレ試験が多数あり、ここに行きつくまでのプロセスも非常に不透明だ。

ギリギリになってネットでは「試験参加の通知をもらった、集合場所は学校の南門」などという情報が行き来している。

ちょっと考えれば、おかしいとは皆思っているけど、自分の子が入れたらそれに越したことは無い、という理屈。理想や屁理屈を言う前に生き伸びないといかんというのが本音だろうか。
これ、本日の北京なり。