走りまくりの一大進化、中国宅配サービス

中国のGDPにしても何でも世界的に未曾有の速さの変化だが、まさか、これだけは日本を抜くことは無かろうと内心信じて疑わなかったことが、どうやら起きているようだ。

通販の宅配サービスの飛躍的進歩だ。

半年前日本に戻って日本の宅配の素晴らしさをしみじみ誇り高く感じたものだった。1日を5つの時間帯に細かく区切り、ぴったりに配達してくれるなんて日本でしかあり得ない。

それに引き換え、中国の配達ときたら、地理も全く知らない配達人も多いし、時間なんてどこ吹く風、無事受け取れればあり難い、と言う感じだった。

ところが、これはもう過去の話だ。京東は211というサービスで、朝11時までの注文ならその日のうちに、夜11時までなら翌日15時までの配達を確約している。そのほか、自分で地下鉄駅のコンビニや大学構内などでピックアップすることもOKだ。支払いは着払いは勿論、現金だけでなく、カードも使える。

さらに、アパレル通販大手の凡客は「その場で試着」サービスがあり、配達員から受け取ったその場で試着してみてから最終的に商品を買うかどうかを決めて、買う分だけを支払える。優柔不断な消費者は1時間も、2時間も試着・選択にかかることがあるらしいいが、配達員は笑顔で待っていてくれる。

また、万が一返却したくなっても、1カ月以内なら家まで無料で取りに来てくれるというから驚きだ。

企業は多額の投資をつぎ込み、自社流通の拡充をはかっていて、京東も大赤字らしいが、IPOが成功すれば、今後は儲かるのだろうか。背水の陣というか、超人的な無理を重ねてのサービスアップ。

消費者としてはうれしいが、企業としては大丈夫なのだろうか?
心配しないでひたすら突っ走る、これ、本日の中国なり。