雨よどこに?重点対策、まずは空振り

洪水騒ぎが収まらない。
政府が美談を吹聴し、「愛の」募金を募って全てを四川地震の時と同じようにごまかそうとすると、前回はすっかりのせられて、後悔した市民達は「もうその手にはのらない」。

「北京市民高度評価北京市政府的洪水対策」(北京市民は政府の洪水対策を高く評価した)と政府が自画自賛の下りを発表すると市民は、
「北京市民のGAODU(高度)さん、北京市政府の洪水対策について評価した」と読み替え、「うちの会社にはGAODUさんはいない」「私の友達にもGAODUと言う人はいない」と微博。

人民日報にも「もう一度洪水が来ても大丈夫」と準備万端をアピールする記事。そこに昨日は大雨注意報が昼前に発令される。市民が批判していた天気予報の早期警報、携帯への緊急メッセージも即起動。私の携帯にも大雨注意を喚起するメッセージが届く。

私も遠くに出ている家族の安否を心配する。何でも考えたら躊躇せずに行動に移す北京市民のあるおばさんはクロックス風のサンダルに斜めに浮き輪を背負ってバスに乗車。そのくらい、市民は怖い思いをしたので、昨日は注意して外出した。

微博で宅配会社のトップが宅配員の安全を守る、とメッセージを出すと、他の会社も1時間早く帰宅させる、貴方の会社は?と動きだし、午後3時に帰宅する会社も多数でた。

北京でも特に数メートルの水浸しになった広Qu門付近には、早くから消防車、テレビ局、発電車などが待機。西直門にもテレビ局が待機していた。しかし、天気の気まぐれさよ、結局、その後今朝まで降った雨はパラパラ程度であった。

美談攻撃や隠ぺい、無策といろいろ問題は勿論あるが、一方で、政府は市民の批判を一つ一つ受け止めて、即座に改善・行動している。

洪水の怖さにおののく北京でしばらくはこの雨に左右されそうだ。
明日、ロンドンオリンピックという雰囲気は全くない。
これ、本日の北京なり。