中国人男性が恐れる新しい銀行サービス

中国の銀行でこんな新しいサービスが登場し、中国の男性達の間で物議を醸し出している。
この「銀行間資金収集機能」は、口座に残すべき最低額を設定すると、設定額以上の資金を指定された別の口座に自動的に移す座管理機能。元々は企業向けの口座管理機能だったという。

日本人にとって、全くユニセックスに見えるこの銀行機能だが、興味深いのは中国社会の独特の反応だ。

「銀行の人間性への理解はすでに我々を怒らせる領域にまで達している」
男性は「強力な機能だ、全身全霊の女性へのサービスだ」「この機能はあまりに残酷だ」と嘆き、女性は「うちの子は女の子でよかった」とほっと胸をなでおろしている。

この反応ぶりを理解するには、中国のイマドキの男女の姿を理解する必要がある。
中国では、男性は女性に給料口座の銀行カードを渡すべきだと、する通説があるのだ。

若者の恋愛観や結婚観を大々的に調査した「世紀佳縁、2012〜13年中国男女婚恋愛観調査」の結果を見てみよう。調査項目には、未婚者や離婚率の人口統計データ、結婚までのタイムスケジュール、恋愛・結婚のキーワード、相手の条件、収入、住居、学歴、親の意見とある中に、「給与カードを渡すか否か」というのが独立の調査項目として設定されている。

この調査結果を見てみると、14%の男性が自主的に喜んで給与カードを女性に渡すと答え、37%が女性から要求されたら渡すと答えており、併せて約半数の男性が渡す心の準備ができている。

年齢、収入別では若い世代(90年代生まれ、収入2000元以下)の方が70年代生まれで月収2万元以上の高収入層より、「喜んで渡す」と答えている。

因みに地域別では、強く美しい女性で有名な上海では男性はもっとも抵抗しているのが分かる。(「喜んで」7%、「要求されたら」29%共に全国最低値、「渡さない」64%全国最高)

河南省の男性は18%が「喜んで」と答えており全国トップ。福建省は「要求されたら渡す」が43%でトップだ。地域によって差があるのが中国の深さだ。

一方で、女性はどう思っているかを見てみると、少なくとも数値では、男性が思っているほどカード掌握にはこだわっていないようだ。(調査に対して本音を明かしていない疑いは残るのだが)

女性の掌握への要望は高収入、高学歴になるほど低くなっている。全国平均でも、「男性がカードを渡してくれても、要らない」と答えたのは  %で、地域別では天津が48%でトップ。断る率が最小だったのは江西省(27%)だった。その反面「こちらから求める」と答えた女性は全国平均でもXX%。最高の江西省でもたったの3%だった。

男性が思っているほど、女性は求めていないというのがこの調査からの結果だが、実態はどうか?少なくともこのサービスの登場でおののいている中国男性はかなりいるようだ。

これ、本日の中国なり。