大気汚染への打つべき手

本日も外はかなり濃い霧AQIは230で全国120都市中119位。スモッグの一日で気分は悪い。
環境NGOのグリーンピース中国は中国の大気汚染解決への提言として以下をあげている。

まずは、石炭の使用停止とクリーン・再生エネルギーの導入、大気汚染基準の厳格化、自動車台数制限だ。政府が大気汚染による人の健康や経済への影響を認識し、すぐに方策を取る必要がある、とも訴えている。

●完全な大気情報の容易な入手を可能に
●発電所の排気基準の厳格化と削減
●燃油基準の厳格化と電気自動車への転換
●住民居住区の発電所や資源集中型産業の建設制限
●緑化エリアの増加や環境アセスメントにおける大気状況の配慮増加による都市計画の向上

政策提言
●法的拘束力と地域計画に根ざし、具体的スケジュールを伴う大気汚染基準達成計画の作成
●地域ごとの石炭消費の削減
●大気汚染罰金の増加と監督の強化
●現存する火力発電所の窒素酸化物除去(脱窒)装置の改良
●非効率な石炭燃焼による工業用ボイラーの閉鎖

エネルギーの68%を石炭に頼っている中国。これをバンバン燃やしているのだからやはりマズイだろう。「環境基準の順守は(新たな設備投資・生産コストの増加で)高くつき、違反は(罰則も緩いので)安くつく」という現状を変えないと。

しかし、その根底には、
●監督する側の地方政府もとにかく、企業に儲けてもらって税収と雇用で貢献してもらうほうが、汚染排出のために多くのコストをかけて、競争に負けるより良い、と考えていること。
●地域の住民も今日一日生きることに忙しく、大気汚染データや自分の権利について研究している暇はない
という、この貧しさに根付いた「現実」が変わらないと。そういう意味では、まずは北京で知識にも時間にもお金にもネットワークにも余裕のある市民が騒いで、新たな道を築くというのが正当な改善の道なのかもしれない。

これ、本日の北京なり。