日本の女性誌、圧倒的強さ

日本の雑誌の紙面づくりは世界でも一流とは昔に聞いた話だが、これは中国の街角の雑誌・新聞キオスクからもうかがえる。

一昨日、雑誌を物色していると、「VISTA看天下」と一緒に「STORY」が売られているではないか。VISTAが10元、STORYは特別セールス価格3元とあるが、二つセットで10元だった。表紙もすっきり洗練されていて(モデルは中国人)日本とほとんど変わりがない。

とここまで書いて画面がフリーズしてしまった。

日本の雑誌はライセンスビジネスで中国の出版社にコンテンツを提供しているが、提供の仕方も本の販売数や儲け全体の数%というマージンならともかく、大抵は一回の使用料100万円とかなので、大した儲けにはならないという。

中国側はRay(婦人の友社)の版権を買って1995年に中国版Ray(瑞麗)を創刊したさい作った出版社が大当たり。社名はRayの音からとったRuili(瑞麗)だったが、今では日本の光文社のCLASSYも出しているというから驚きだ。両誌はトップレベルの売り上げで、恐らく30〜40万部でている。

でも、日本の出版社にとってみればあまりもうからない話。とはいえ、北京の売店で山積みになって日本のRayや、CLASSY、Mina、ViVi、STORYが並んでいるのは圧巻。

この雑誌コンテンツによるソフトパワーの影響は計り知れない。日本のアパレル業界全体へのイメージアップは勿論、化粧品や女性小物全てで中国の読者に日本の読者がパリジャンヌに対して描く憧れの世界を作り出している。日本のパワーはやっぱりこういうこだわり、美の追求、そして女性パワーではないだろうか。

北京のキオスクを眺めてこう考えた。
これ、本日の北京なり。