タクシー談義要注意

本日は知己と会っておしゃべり。その中でいくつか気になることが。

●タクシーは盗聴いつでも可能
まずは、タクシーでの盗聴だ。前からタクシーにマイクが付いていて、会話が遠くからも聞ける仕組みになっているのは知っていたが、今日はより詳しくその仕組みを聞いた。

この友人が昔運ちゃんから聞いた話によると、運転手は客との会話が「怪しげ」で、報告の「価値がある」と感じたら、ハンドルの下の方にあるスイッチをオンにする。そこで、提供した内容が価値があるモノだった場合、賞金もあるという。

私はそこまで、疑っていないし、運ちゃんがそんなことをして点数稼ぎをする必然性もあまりないと思うが、まあ、やろうと思えば可能ということだ。「だから僕はタクシーではめったにおしゃべりをしない」というのには驚いた。

●尖閣は結局は社会問題
あと、尖閣問題は両国とも実は「社会問題」。つまり、国内の不満を敵国に対して罵り、強硬姿勢を見せることで、憂さ晴らししているという。そしてその両国の一番ダメな人達が互いを刺激し合ってエスカレートしている。政治はそれを利用していると。全くそうだ。

あるイギリスの研究者が言ったという格言に「愛国主義はならず者の最後の砦」とか。自分の生活に満足、充足できる人は何人がどうのこうのということでエキサイトしたいとは思わない。全くそうじゃ。

●朝鮮戦争の真実
北のために出兵して多くの犠牲者を出した中国では朝鮮戦争の発端は南の侵略というのが通説。しかし、最近ソ連側の文書研究で、こんな事実が明るみに出ている。毛はスターリンにロジュンの返還を求めた。スターリンはそれに応じた翌日、金正日に電話し、「これまで北が南に戦線拡大することを止めてきたが、やっぱりやっていいぞ。ただし、毛にはこのことを言うな」と通達。直後に北が進出、戦争が勃発した。中国の中央は毛だけが出兵を主張、周恩来もみな反対したが、結局中国は巻き込まれたという。毛は両者のやり取りを知りながら、知らぬ振りをして、戦争支持に回ったという。

こうした過去の歴史がどんどん明るみにでることが、党の正当性をゆすぶり始めているという。確かに。

●習のタクシー乗車話は本当
だったのに、市民から「うそじゃないか」と言われて当局はもみ消しに走って、却って話をこじらせたという。(あのへたくそな字のサインは本人ではなく、朱秘書が書いたそうな。)そもそも大公報は習に媚び売って書いた記事だった、というブラウンノーズなマスコミと、それを面白くないと判断すれば「あれはデマだった」と平気で言わせる当局。どちらも病的だ。

●舌の上の中国はnationalistic
私はこの番組は以前と比べて革命的によろしいと感じているが、友人は厳しい。本来食の文化はあちこちの地域から伝播して発展したもので、中国だけというものではない。例えば、四川省でトウガラシを食べるようになったのは、メキシコからそれが輸入されて以降で300年くらいの歴史しかないという。餃子も元々は新疆の食べ物、トルコにもイタリアにも餃子のようなものがある。決して中原で発生・発展したわけではないと。その点、韓国のドキュメント「麺のきた道」は優秀とか。

まだまだいっぱいあったが、とりあえずここまで。
これ、本日の北京なり。