公然の秘密、ホルモン剤で真っ赤、赤なトマト

本日は平谷区の元農民のドライバーと農業についておしゃべり。我が家にもミニトマト、トウガラシ、ローズマリーなどちょこっと植えている。

前に聞いたことがある不思議な薬品についてもう一度聞いてみた。その名は「一滴紅」。もはや何も説明するまでもなく、これを7分方実ったがまだ堅いトマトの葉っぱに垂らすと、翌朝は真っ赤においしそうな色に変化する。

ネットで引いたら、真っ青なトマトを市場に持って来てからこれを吹きかけるという手もあるらしい。そうすればやわらかくて傷んでしまう心配もなく、外見は美しくバカな消費者は喜ぶからだろう。

この「一滴」君は100ml位の小さな缶で30元と安い。肥料などと一緒にどこでも手に入るという。使い始めたのは7年ごろ前からかと運ちゃんは振り返る。「皆使っているよ、早く赤くなるから。」と。

で、更にネットで調べたらETHEPHONと呼ばれる液体で日本でも買える。これは実は世界的にもバナナやコットンにかなり昔から使われている薬品らしい。真っ青な時に収穫し、市場でシュッとやると黄色くなる。そのほか、綿も収穫時期が短くなるので大量に使用。パイナップルにも使うとか。

これを考え出したのはプランテーションの大社長だろう。実際、主な生産元は中国とBAYERSという。そしてそうした資本主義の最悪の真髄を裾野まで広げているのが中国だ。中国の矛盾は資本主義の矛盾でもある。

まあ、話は尽きないがトマトを食べないわけにもいかないので、買い方を紹介すると
1.青い部分と真っ赤というように色の対比が鮮やかなもの
2.堅いモノ
3、ヘタが真っ青でしっかりくっついているもの
これは、買わない。

残念ながら、中が硬くて、汁や種がない空っぽの(この前のもそうだった)はまさにこの「一滴」作物だ。今日のおっちゃんは知らんと言っていたが、同じものをイチゴにも使っているとみている。(全く同じ症状のおいしくないイチゴが多いからだ)

恐ろしいのは、そのおっちゃんも、これが何だか良く分からず使っている点だ。私が「それってもしかしてホルモンなんじゃないの?」といっても「良く分からん、とにかく早く赤くなる」という。食の安全、ああ、どこから手をつけたらいいのか。この間違った世の中をパッと変えてくれる「逆一滴」君のような不思議な薬品を開発してくれる人はいないのだろうか?

途方に暮れる、これ、本日の北京なり。

その後調べていたら、実は日本でも使われている。パイナップル、みかん、梨など。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
沖縄のパインは、県指導の慣行栽培法では除草剤、殺虫剤3回、殺菌剤4回など1年間で8回、植え付けから最初の収穫までの3年間に15回使用します。虹屋の物は、除草剤、殺虫剤、殺菌剤は使用していません。

開花促進に、植物ホルモンとして多様な生理活性作用をもつエチレン・ガスを出すエテホンETHEPHON(2−クロロエチルホスホン酸)を使っています。前年10月頃(開花希望日の約40日前)に1回使用、1〜2日以内に植物体内において、ほとんどが分解してエチレンを発生します。

エチレンはガス化して飛んでしまいますが、エテホンが残留すると有機リン剤の毒性(倦怠感、めまい、痙攣など)が顕われる可能性があります。日本では14作物で使用できます。 詳しく

収穫までの時間が短い作物では基準、トマトは3ppm、ナシや柿など果実は2、みかんは0.2、小麦は2ppmなど設定されています。

石垣島のパインでは、開花前に使用し収穫までに約8ヶ月あります。海外は熟期促進に収穫の始まる20〜25日前に使用しています。米国の基準値は2ppmです。日本でも輸入が多いので基準値は2ppmです。

この基準は、暫定的に、外国の基準等を参考に設定された暫定残留基準です。下図は平成15年1月時点の状況です。残留基準がない516ヶの農薬に2006・平成18年5月29日に設定された基準です。これまでに758の農薬などに、コーデックス基準や米国、EU、豪州、カナダ、ニュージランドの基準値などを元に設定されてます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
過去の関連記事にこんなのがあった→中国をもっと身近に!-エクスプロア中国トラベル17105.html