「反日デモ」もダメ?中国出版事情

いよいよ本が出版される運びとなり、フリーペーパーにも告知してもらうことになった。

すると2社から「反日デモ」「尖閣国有化」という文字が載った表紙の写真は掲載できない、本文中でも「反日デモ」という表現は使わないで欲しいと言われた。

他社は特に何も言ってこないので、問題無いらしい。

修正希望の2社の理由は、たぶん大丈夫だが、万が一当局から「違法」を指摘されて10万元の罰金なんか吹っかけられたら大変、危ない事はしたくない、ということだ。

これが中国の潜規択と呼ばれる見えないロジックだ。政府は企業・個人に対し、常に違法性を発見して、いかにでも相手に打撃を与えることができる。嫌がらせをされるか逃れるかは、政府との関係(!?)次第となる。

2社が単なる被害妄想症なのか、それとも、大きく構えている他社は政府とガッツリ組んでいるので小さき事には一々びくびくしなくても済むのか?

こちらから正々堂々押し返す術がないから、おとなしく、相手の顔色を見ながらやるしかない。これだから、言われるわけだ。街の隅々に淀んだ不満は正にこうした閉そく感から発生しているのだろう。

これ、本日の北京なり。