グローバル化する中国 変わるのは日本?中国?

昨日のもう一つの収穫はこの環境ベンチャーで働く日本人青年へのインタビューだ。

彼は日本の名門高校、名門大学を出て名門商社を捨てて中国に体一貫で上陸。高校時代に中国の名門高校に留学した時の知り合いがOXFORDから戻り起業するというので、一緒にやることにしたという。

A.グローバルさを中国で感じますか?
(徹底した結果主義)すごく感じる。単に英語をしゃべるとかではなく、徹底した結果主義、給与も日本でいうなら完全歩合制。出身の国籍や会社、背景関係なし。
⇔それと比較すると、日本の会社は結果主義ではないから安泰。精神主義的に「真面目に」働く子をが前提とされる。

(ホウレンソウの是非)結果主義だから「ホウレンソウ」は全く求められない。働き始めの時に同僚や上司にCCを送っていたら、「めんどくさいからやめてくれ」と言われた。

(上司が父親?)日本の会社に入ったら、上司から「自分は第2の父親だ」と言われた。中国の人は自分の家族の時間を大切にする。もしかして国際標準は日本じゃなくて、中国かも?

(同僚・上司との関係)日本は同僚同士の結束が固い。かなり上の上司とはめったに直接コミュニケーションは取らない。中国は同僚はライバル。顧客情報も公開しない。社内でも切磋琢磨している。いい意味での緊張がある。その代り、直接会社の社長などとも社員が連絡をとるので、上司と部下がタテにつながっている。日本はヨコ。どっちがいいのかはわからない。

(強みを活かせ)日本では知性を求められず、宴会部長、飲めないのに飲んだことなどが高く評価されるが、「飲めないなら飲むな」、がこちら。「飲めないならお前は頭を動かせ」となる。中国人で日本で就職した女性が電話番をやらされたというが、中国ではありえない。日本は会社人間のジェネラリストを作ろうとするが、中国は「差を歓迎して強みを活かそうとする」。世界のスタンダードを考えるなら残るのは中国かも。


(低い海外への垣根)能力があれば、海外へも行く。中国国内と国外をあまりわけない。広く世界を見ている。人生キャリアを海外をベースに考えている人も多い。チャンスがあれば海外もいく

B.中国のCSR
日本と比べるとまだまだ浸透していない。四川地震でボランティア元年などと言われたが、ボランティアも就職の為とかでまだ表面的かも。組織の透明性、人材、人の意識でまだ歴然とした差がある。

C.環境ビジネス
環境ビジネスは広すぎる。省エネや地域デザインは成り立つ。省エネの意識はすごく上がってきている。LEDの使用率ももしかすると日本並みもしくは高いかも。
一方で環境汚染は政府もやり始めたばかりで5−10年はかかる、まだ心配。

中国のステップは4段階。トップダウンで、1)モデル都市での実施、うまくいったら2)標準化の作成、3)補助金投入、4)全国での強制的普及

グリーンビルも2006年に標準が作られ、補助金が出されていた。2014年に政府系のビル建設はこれに準じることが義務づけられた。この時点でビジネスが成立する。このスピード感が面白い。早すぎでも遅すぎてもダメ。

スマートシティーは今モデルが出たばかり。この時点では外資がいきなり入るのは困難。標準作りに外資が入るのは大変。標準も決まっていない時期に外資が入るのはちょと無謀。欧米のLEED、日本のCASBEEがあるが、中国はリードの真似をして作った。

日本の環境ビジネスは大手の工務店などがサブとして実施しているケースがほとんど。既存の企業中心。一方中国のは新規で環境だけを入口にした企業がいろいろあるから面白い。