中国企業の研修に参加した

行きたい、とは宣言していたが、昨日の夜突然連絡が入り、今日研修があるが来るかという。こういう時に限って豪華ランチがあったが、仕事優先で本日朝から丸々一日参加してきた。

罰則を読むのはいつも面白いのだが、本日壁に貼られていた罰則もなるほど、と思った。
1)遅刻1回注意、罰金50元、2回目警告 罰金100元、3回目OUT
2)許可を得ないで携帯を使うこと、罰則、上に同じ
3)生徒間で喧嘩すること
4)研修機器などを壊すこと。故意に壊した場合は価格の倍を賠償する
などなど。他は忘れたが、基本的に1回目注意、2回目警告、3回目追放、ということで、非常に具体的に書かれている。良識とか常識とかに頼らず、誰にも分かる形でインセンティブと共に示している。

もう一つ、企業の発展と個人の利益の発展の関係性の強さをハッキリアピールしている。
この辺りの感覚は色彩感覚の違いに近い。儲けたい、ということを前面に出して、肯定し、かつ、それを企業の発展計画の中に位置づけている。ここら辺の合理主義とはっきりした表現はすごい。中国の人に頑張ってもらおうとしたら、こういう色彩感覚で作ったからくりが必要ということだ。

会長直々第一線の技師に対して講義の時間を持っている。これは素晴らしい。企業文化の伝達、企業の展望や価値観を伝えることはとても大切。生徒は会長がとっても親しみやすく、カッコを付けていないことに驚いていた。

こういうノーマルな普通の感覚の良識あるリーダ‐が全く合理的な考えで社員を引っ張る、という当たり前のことが当たり前に起きている、新しい中国があった。

モバイル時代の消費者からのフィードバックを原動力にしたサービス業の質の向上。透明性の向上を原動力にした動きはすごい。研修の講師についても研修生が評価する。研修内容についてはすぐ小テストが行われるから真剣だ。点数が悪ければ、職に就けない。

すっごく分かり易いインセンティブを組み込んだシステム。中国で人を動かすにはこういう風にするものか、と久々にどっぷりの環境で考えさせられた。
でも、彼らがやっていること、快進撃で進めていることは本当に新しい。中国の悪循環を断ち切り、独自の良性な循環を築きつつある。これはとてもすごいことだ。

同じように、中国の医療や教育も悪循環から抜け出して、プラスのスパイラルに向かって動き出さないだろうか。そんな希望を感じさせる新しい会社の新しい動きだった。

これ、北京郊外の研修センターでの出来事なり。