さすらいの蜂蜜屋さん

今日、バスを待っている間、昨日蜂蜜を売ってくれた蜂蜜おばさんと話込んだ。
何でも、安徽省の人で、花が咲くと浙江省、北京、河北省、内モンゴル、東北と花の開花に合わせて移動して蜂蜜を採集しているという。年間収入は一人2,3万元だと。

国がバックにいて、地方政府にも言ってくれるから行く先でトラブルになることはないという。彼らが行かなければ咲いた花の蜜は誰も採集しないので、無駄になるだけ、と。

160箱の蜂蜜箱を移動するときは内モンゴルのトラックに連絡して迎いにきてもらい、運ぶ。移動費だけで3000元位かかるという。

彼女は肌もきれいでどことなく、きれいな可愛い顔をした人だった。農村の未開な汚い感じが無いという点で珍しいなあ、と昨日も思った。

もうすぐ50になるという彼女は10代で結婚し、娘さんは28歳で自動車アクセサリーのようなものを今年の5月から店を始めたが、まだまだ、という。

一年の半分を各地ですごし、冬は安徽省に戻る。土地は他の人に貸しているという。

昨日焼いた我が家の蜂蜜パンがバッグでガサガサしていたので、ちょうどいい、この人にあげたところ、喜んでくれて後から、昨日60元で買った蜂蜜を持って追いかけてきてくれた。

断ったが、蜂の子とロイヤルゼリーを食べさせてくれた。酸っぱくてお世辞にもおいしくなかったが、「栄養がある」と言われて、まずいとはとても言えなかった。

花と共に中国の大地をさすらう夫婦。
優しくかわいく笑う奥さんの横顔が忘れられない。

これ、本日の北京市房山八洞で出会った人なり。