魏則西君事件その2 患者を餌食にするインチキ病院ビジネスの生の声

今日の新京報も6ページの特集を組んでこの事件を深堀している。まず、問題が発覚した武警北京2院には、ネットで広告をしているつまり、外部の20の私立クリニックが、院内の18の科を請け負っていたという。解放軍307病院の癌科は診療停止、武警北京3院のHPは閉鎖、癌科も受信停止という。つまり、似たような大病院内の藪クリニックだったということらしい。

それから、福建省莆田市出身者が中国の民営病院の8割を独占していると。そして彼らの闇ビジネスを語った関係者の言葉がリアルだ。

「この会社はある軍系病院の院長に春節の挨拶で40万元ーー700万円」を送った。」「広告、営業、(大病院の科の)請負い費用、返礼金(=賄賂)はすべてコストだ。我々はビジネスをしているわけだから、もうけて元を取らないないわけにはいかない。」という。

ビジネスったって、人の命がかかっているでしょ!!なんてことはこの人達に言っても通じないのだろうか。唖然とするばかりだ。とすれば、尚更のこと政府の管理監督が必要とされるところだ。

福建省人は働き者で苦労をいとわず、団結力が強く、人が気づかないビジネスチャンスを見出す嗅覚が鋭い、という特色があるという。例えば、かつての北京の木材ビジネスは福建省人が独占、以前もニセ薬の拠点となって大儲けしたこともあるとか。そして、ここにきて民営病院の8割というから、これは半端じゃない。

矛盾沸騰中の中国。この事件でこの膿が少しでも出されて整理されるとよいのだが。
病院や薬品を普通の儲かれば何でもいい、とするビジネスと同じに扱うのだけはやめてほしい。勿論、中国の人もそう思っているから地元紙でこういう事実を暴いているのだが。

これ、本日の北京なり。