中国とインド

昨日はインド出張から戻った友人を囲んで夕食だった。かねてより、中国のことを理解するには他の新興国との比較で見ないとと思っていたので、とても興味があった。

日本と比べて中国はいい加減だとか、アグレッシブだ、とか人が平気で騙したりする、中国はけしからん!というのはちょっと短絡的だ。世界で何でもキッチリ時間通り、約束通りに振る舞うのはそんなに多くの国ではないだろう。日本の方が間違いなく少数派で、大多数の途上国には日本にはない混沌がたくさんあるはずだ。

で、インドや如何に。
やはり、かなりディープらしい。
昨日のインドレストランで働いていた27歳で中国にきて深セン、広東、上海、北京で働き4年になるというニューデリー出身のお兄さんに中国のどこがいい?と聞いたら、安全なところ、という。夜中になっても安全だし、酔っ払いだらけということもない、という。どうやら、インドではそういう状況もあるということだろう。さらに、「eve teasing is an offence」という看板が街にあるとのことで、見せてもらったが、この意味は、女性をからかうのは犯罪ですということ。やっぱり男尊女卑で、よく、女性がレイプされて殺されるなんて事件が起こるという話も確かに聞く。この辺は、強盗をやっつける北京の女性とは、置かれている地位がチョイと違うようだ。


友人が言うには、トップクラスのレストランなどに行くとサービスがヨーロピアンなプロフェッショナルなもので驚いたという。クルマの運転手も司机ではなくchauffeurだったという。下りる度に車に置かれたミネラルウオーターを冷たいものに変えていたという。変えなくていいよ、といっても「いやいや、インドは暑いから、冷たいものを」というという。このプロ精神!こういう人は中国には確かにおらんなあ。

そして、乞食の子供なども中国のプロの乞食ではなく、本当に本当に頭にウジが湧いているようなとっても汚くて、とってもお腹を空かせている本当に困った子供で、しかも、車のドアをしつこくしつこくずーっと強くたたき続けるという。これは、怖い。そういう意味での極貧がインドにはまだたくさんいるということだろう。これほどのは、中国はそうない。

商売も上手で交渉も上手、荒々しさは中国と同じだし、いい加減でもある。なるほど、これがインドの最初の印象らしい。そう思ってみてみると、決して中国だけが例外ではない。
まだまだ私たちが知らない手ごわくて、ディープなカルチャー、国はインド、中東などたくさんあるのだろう。そう思って中国を見ると、また全然違った見方ができるはずだ。

これ、昨日の夕食なり。