南鑼鼓巷で聞いた日本人の話

先週の金曜の夜、北京のリノベ・オシャレスポットとして知られる南鑼鼓巷のアングラ風のミニ劇場に行った。

何でも、以前から噂に聞いていた日本人青年で中国のハンセン病快復者村で支援を10年以上もしているという原田さんと彼の支援で中国の村に1年も滞在したという86歳の日本のハンセン病快復者のおじいさんがトークセッションをするというのだ。

原田さんというこの39歳ので暮らす人と出会ってしまった、知り合ってしまった、その現実を知ってしまったことか青年は、たまたま、日本のNGOの活動で、中国のハンセン病快復者の暮らす村を訪ねる機会があり、そこら、何かできることをしたい、と言う思いに掻き立てられてワークキャンプと彼らが呼ぶ、短期合宿式の奉仕活動を始めたという。

日本人学生が元隔離村を訪れることで、周囲の村民の見方も変わっていったという。

この部分はとても大切な部分だけれど、既に多くの人が書いているので省略する。
とにかく、機会があり、行ってみたら、想像を絶する厳しい状況で、力強く生きている人たちに知り合い、その人達を支援したいと思って、ずーと今まで続けている、と言うことだと思う。

数多くの支援活動を見てきたが、実際に村人に貢献するより、自分の宣伝のためにやっているような薄っぺらい慈善活動も多い。

そういう中で、私が感動した点は、彼は最初は日本人大学生だったけれど、次第に中国人大学生を軸にして活動を展開していること。日本から何かあげた、とかいうのではなくて、中国人による中国人のための支援のメカニズムを作っている点。そして、多くのNGOなどで働く、社会貢献人材を育成している点。(これらは15年前JICAなどが市民社会育成支援何つ~名前でやろうとしていたことだ)

もう一つは運営を地元に根付かせている点だ。中央集権ではなくて、それぞれの地域に決定権をあげていると聞いた。これは、中国の場合とても大切だと思う。すごい。

なかなか本題に入れない。つまり、その日の夜のこと。日本でいうなら原宿の裏通りという感じだろうか、そんなオシャレな場所にあるミニ劇場は満員大入り。集まったのは20代を中心とした若者たちだった。外人はほとんどいない。皆、中国人。

このイベントの企画も、司会・ディレクターも洗練された雰囲気の中国人女性。多くの人が集まり、彼らの話に耳を傾けた。会場の反応からすごく引き込まれて聞いているのがよくわかった。

この日の入場料は150元、日本円で約2400円もするのに、満員。このくらいの出費はなんのその。NGOなどで社会貢献する人の生の声を聞きたい、と言う人がこんなにいることに私は本当に驚いた。

15年前にはあり得なかった光景だ。
新しい時代が来た、と思った。

まあ、他にもこの日の講演のハイライトとかいろいろあるのだが、本日はここまで。
これ、先週の北京での出来事なり。


ここからがようやく本題なのだが、