省政府の秘書長はどのくらい偉いか

昨日、中国吉林省政府弁公室の劉喜傑秘書長が汚職検査を受け「落馬した」と伝えられた。

さて、この人は省内でのランキングはどのくらい高い重要人物なのかよく分からないと昨日とある所で聞いた疑問だ。なるほど。簡単そうでこれは案外わからない。

中国の官職は政府と党の2本立てな上、「副」と名の付く人が10人位いて、その中にも序列があったりして非常に複雑。秘書長は、この正副の長について、秘書業をする役職で、これまた、3本目の系列とも言える。

本日分かった点は以下の通り。

まず、党系統と政府系統の2つある。書記が省長の上で、省長は副書記を兼任するように、党側の方が半レベル高い。

党内序列はこうだ
1)書記    (党弁公室の秘書長が書記にお付きする)
2)常務副書記  (党弁公室 副秘書長)
3)常務委員会(いわゆる「常委」) 副書記(党弁公室 副秘)
というように、副書記は4,5人いてその中でランキングがある。常務が一番上、常委(常務委員会委員)がその次。で、それぞれに規律委員会、政法委員会などの長を兼任している。党弁公室秘書長は書記に着く人でから成る省常務委員会(政府、重要部門(組織部、宣伝部)、市のトップ(重慶市など))から成る11〜15人のメンバーの一人。だから、トップ十数番目となる。

さらに、政府系統は
1)省長(兼副書)(政府弁公室 秘書長 主任)
2)常務副省長 (政府弁公室副秘書長、副主任)
と副省長は10人前後いるなかで、それぞれ序列がある。

ということで、秘書長と言っても誰に着いている秘書長かで、ランキングは変わる。かなりざっくりいうと、党弁公室秘書長なら大体省内ナンバー10人前後、政府弁公室秘書長ならそれよりちょっと下と言うことだろう。

だから、今回捕まった劉氏は15位前後と言うところだろうか。汚職役人粛清は続くとある。

これ、本日の政府の役職の中身なり。