スキーシーズン:日本のスキー場も中国に熱い眼差し

11月後半に入り、スキーシーズンの到来だ。北京郊外でも南山や軍都山などいくつか人工雪スキー場があり年々にぎわいを増している。

私が中国で初めてスキーに行ったのは、2001年のこと。その当時は行く道も心細くなるような河北省の村の一本道を奥へ奥へと入って行き着いたのは「万龍スキー場」。泊まった宿もボロく、寒かったのを薄ら覚えている。他の客もほとんどいなかった。

1990年初めごろの中国のスキー人口はたった200人だったらしいが、2002年には100万人、今や1000万人、数年で推定3000万人に達すると言われており、爆発的に増加。
スキー場は全国に約300カ所あるらしい。

一方、日本では、87年の「私をスキーに連れてって」以来1993年に1860万人のピークを迎え、今は下り坂で600万人まで激減。建設後20年以上経ったリフトやゴンドラなどの設備も老朽化が進み、スノーリゾートは危機に瀕している。背景には若者のネット系への消費先の転化、オタク化、自動車離れなどがあるという。

今や中国ではまさに80年代後半の日本のようなバブルだ。あちこちにスキーリゾートが誕生。北朝鮮との国境にある白長山は2018年の冬季オリンピック立候補も一時考えたというアジア1の規模を誇るスキー場。今年には、ウェスティンやシェラトン、ホリデーインもオープンしたという。

日本企業も中国のブームに熱いまなざしを注いでいる。
西武のプリンスホテルは吉林省で中国不動産大手の万科と提供し、省内最大級のスキーリゾートを開発。来年末に開業するスキー場とホテルの運営を請け負うらしい。

また、北海道のルスツリゾートも文頭の私も10年前に行った万龍スキー場と提携し、中国客の取り込みを狙っている。

北京郊外のスキー場で人気は南山。初心者・ファミリー向けだがそつなくそろっていて十分楽しめる。

南山でスキー板のレンタルとリフト券は平日で260元、週末は390元(約5000円)とかなり高い。(ネットで事前に買うと145、255元に割引き)

それでも、今どきの中国の若者はこなれたスキーウェアーでサクサクと滑っている。

これ、本日の北京なり。