字幕組 その2

その後、字幕組の一人に電話でインタビューした。

友人から(彼女の大連の友人に)日本の番組を夜を徹して翻訳し、翌日にはネットにアップし、報酬はほとんど貰わないにも関わらず、充実しており、楽しんでいる大学生がいると、聞いていたからだ。

楽しく、忙しいこの翻訳作業について聞けると思って電話をして見たのだが、意外や意外。大連で日本語を勉強している大学2年生の女子の口は重かった。

「字幕組のことは良く知らない」とくるではないか!あれ〜?と思いまずは好きなマンガについてなど聞かせてもらった。ワンピースがきっかけで日本語を勉強しようと決意し、今は翻訳家になりたいと思っているという。

大学のクラスメートも皆貴方みたいに日本のマンガが好きなの?と聞くと、そうでもない、3,4人という。日本語科なのだが、彼女のように日本語をやりたくて来た人は少なく、大体が他の言語(英語とか?)の学部に入れなくて仕方なく来た人で日本に対しては「客観的ではなく、極端な見方(=好きではない!)」人達という。

この話は前、北京の名門、人民大学で日本語教師をしている友人からも聞いたことがあったのを思い出した。

しばらく話して、彼女が心配しているのは、著作権違法でつかまること、とようやく解明。だからなるべく字幕組については書かないでくれという。もう百度にも「字幕組」と書かれているし、嗅覚のいいNYTは既に報道しているから今更秘密というほどのことじゃないよと言っておいたが、とても心配しているようだった。

英語翻訳で有名な「人人字幕組」のHP(を持っているのだ!もうほとんど会社)をみたが、人材募集のところで、しつこく、「金銭的報酬は一切ありません」、と書いている。政府も気が向くと取り締まっているらしいのがここからも分かる。

きっと彼女も含めて少ないかもしれないが、多少の報酬は出ているのではないか。
ということで、字幕組、すごい自主的翻訳人材である!
これ、本日の中国なり