値段交渉に「小気」はないだろう?!

中国では買い物の際値段交渉が前提だ。

特に、シルクマーケットや紅橋など外国人向けのマーケットでは尚更だ。本当は60元位で売れたらいいと思っている品も

もしかしたら、この客はすごいバカかもしれない、という前提(としか思えない!)で、「280元」と言ってくる。
「そりゃあり得ない」といって相手にしないとすぐ
店員「じゃあ、貴方だけ120元」となる。
「高い」
店員「じゃあ、いくらなら買うの」
「50」
店員「あり得ない」
「じゃあ、要らない」と言って立ち去ると
「戻ってこい、100にしてあげる」とようやくここから本格的な交渉段階に入る。
その後、2,3回の押し合いへしあいをして60〜80元位のところに収まるわけだ。

これが、ゲームのルールなのにもかかわらず、ここ2,3年は若い温州のねいちゃんたちの柄が悪くなりスポーツ精神に反することを言い出す。

店員「もどってこい、100元」の後に、
私「60なら良いよ」と言うと、最近のねいちゃんはこう云い給うのだ
「NI真小気(あんたって本当にケチ!)っ」

こればかりは許せない。おし引きがゲームのルールなのに、それをけちとは何ごとだ!。これは最近良く聞かれる買い物風景になっている。

昨日あった北京1年生の若い夫は最近、妻が紅橋でふかふかブーツを買うのに同行。その際店員が値段交渉中の奥さんに向かって「小気・シャオチィ」と言ってきた。
中国語が分からないのでどういう意味かと聞くと英語で「HARD NEGOTIATER(交渉上手)の意味よ」と言われたという。それを鵜呑みにして、
旦那は「そうそう、うちのかみさん、家でもシャオチィ、シャオチィ」とすっかり店員に同意してうんうんうなずいていたという。

すると、周りの店員は大喜び?で集まってきて「シャオチィ、シャオチィ」と大騒ぎに。
数日後に家庭教師にその話をすると、先生は申し訳なさそうに謎の「シャオチィ」の本当の意味を教えてくれたという。

おっちょこちょいで面白い彼から、この話を聞いた時は私も大笑いしたが、中国人の友人にもう一度この話を再現して聞かせたら急に腹立たしくなってきた。

交渉は交渉。ケチはケチ。
交渉は一種の神聖なるスポーツであるからにして、ケチなどと相手の性格をののしるのはもってのほかである。と本気で立腹するのは私くらいだろうか。


これ、本日の北京なり。