2011-01-01から1年間の記事一覧

人民日報も反対!中国に蔓延る「実利主義教育」

中国の教育では子供の心理や自尊心の尊重とは程遠い「きびし〜い」環境がある。 日本で教育を受けたものとしては、中国の先生や学校の一挙一動が衝撃的に映る。それでも、こういう現状へ中国の人々が違和感を持ち始めているのも事実。 今日はそんなニュース…

誰が陳ばあさんを英雄にした?

中国でも最近は変な裁判社会になってきて、道端で転んだり、困っている人を善意で助けた方が「不当(や悪意の)処置だった」と訴えられるケースが出てきている。やくざ顔負けのプロの当たり屋の老人や身体障害者もいるから性質が悪い。その結果、最近は老人…

進歩するお上と変わらない庶民の現実(小学校教育)

今日は、我が家の近くの小学校の校訓を紹介する。 特記すべき点は2つ。 1つ目は、思いの外現代風であることだ。コテコテの中国色はここには無い。一、問題比答案重要(問うことは答えよりも重要) 一、過程比結果重要(プロセスは結果よりも重要) 一、成…

地方に行けば居留証だって胸三寸!

悪名高い中国の役所と書類申請。これまで私も何度もとんでもない理不尽な状況に悩まされてきた。そもそも申請に必要な書類が何かを聞き出すまでに3,4回足を運ぶと言うのが相場だったからくたびれる。しかし!先月北京で年に一度のビザ更新をした時はあま…

北京の匂い

1週間ぶりに北京空港に降り立った。超近代的でピカピカの第3ターミナルの到着ロビーを出て地下のタクシー乗り場まで行く5分間の出来ごと。カートを押してエレベーターを待っていると、5番目位に来た男が2番目に来て並んでいた夫婦の横に無理やり突き刺さ…

(essay)中国を見る縦と横

◆先日、北京観光に来ていた河南省洛陽市の青年を、洛陽の警察が拘束し て暴行を加え重傷を負わせた事件が中国紙で報道された。この青年は陳情 者と誤解され、地方政府が実施している容赦のない陳情者狩りに巻き込ま れたのだ。「またか。まだこうなのか」と…

「娘は先生にはさせたくない」by元小学校教師

今日は5年前まで地方都市の小学校の国語の先生をしていた人に話を聞いた。27歳の娘には先生になってもらうよう希望しなかったの?と聞くと 「先生業は(生徒の成績達成ノルマの)プレッシャーが多くて楽な仕事じゃないから勧めない。中国では昔は先生は尊敬…

運転手談義その2「チェック無しだから政府はやりたい放題なのさ」

エッセイで中国を見る時に中国人の時間軸(縦)からの視点と日本からの二国間比較の横の視点があると書いた。全く違った中国の読解基準が双方にあるということだ。中国の過去を経験していない私には中国人の感じ方は想像するしかないが、なるべく想像力を豊…

北京の運ちゃん「ネットは素晴らしい、寛容な時代になった」

北京のタクシードライバーとの会話は、ちょっとした北京名物だ。他の地域の中国人からもここの運ちゃんの政治談議や自分談義は一味違って面白いと思われているらしい。貴州省の友人は「北京に行ったらそりゃ、必ずドライバーとおしゃべりするさ」と言う。 確…

洛陽で起きた国家機密事件と「間違えて捕まえちゃった」事件

黄河の中流域に位置する河南省洛陽(らくよう)といえば中国3大石窟、竜門石窟で知られるシルクロードの起点で、漢民族の発祥地ともいわれる古都だ。ところが本日の新京報にはこの洛陽で起きた2つのおどろおどろしい事件が載っている。一つは妻子持ちの変…

その3 なぜこんなことに? 日本の私立も顔負け、企業化する公立校

それにしても、なぜこんなことになってしまったのだろうか?公立、私立の2本立ての学校整備がキチンとできていない学校行政に問題がありそうだ。見てきたように、名門公立校は実質上企業と化している。一方で、普通の公立校への政府の投入は足りていない。…

入試収入は10億元!「混乱、複雑、仰天」の中学受験−その2

さて次に、このお受験にかかる費用について見てみよう。まず、先ほどの「占坑班」こと名門中学付属の塾費用だが、一年に4期あり、2000~3000元というから、年間にして8000~1万2000元。2010年の北京市の勤め人の平均月収が約4200元…

「混乱、複雑、仰天」の中学受験−その1

日本でも中学受験が過熱しているが、中国の猛烈さと乱れ様?はその比ではないだろう。先日もハーバードもびっくりの公立中学入学寄付金リスト(最高額は25万元!)が出回り話題になったばかりだ。北京では名門といえば公立校がほとんどで私立はごく少数。…

9月18日という日に

昨日は9月18日。日本で9月18日と聞いてピンとくる人は先ずいないだろうが、中国でこの日を知らない大人はいない。1931年9月18日に関東軍は南満州鉄道を爆破し、中国軍の行為として出兵し、満州事変の口火を切った。柳州湖事件の記念日だ。昨日…

合言葉は「移民した?」: 第3の移民ブーム

「移民した?」最近の中国の流行りの会話は一昔前の「家買った?坪いくら?」に代わって「移民した?」になったそうだ。確かに私の周りでも子供の教育に託けて移民を計画している友人が多い。テレビでも移民手続き代理店の宣伝があり驚いた。何でも今は第3…

中国教育:嘘はつくべきか、つかぬべきかそれが問題だ

北京大学の張維迎教授、大連で開催中のダボス会議で昨日曰く、 「中国の教育は子供のころから嘘を言わせる、学校を閉鎖したら中国の知識量は減るだろうが中国の道徳は改善するだろう」全く同感だ。 嘘を言わない人間はいないだろうが、確かに中国は小学校か…